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上野 誠 『天平グレート・ジャーニー~遣唐使・平群広成の数奇な冒険』

51nmp60csxl__sl500_aa300_上野先生、地元奈良大学の国文学(万葉集)の先生で、数年前に大学の同窓会の近畿懇親会の記念講演でお話を伺ったことがある。
メディアへの露出も多く、有名な先生なのだけれど、とても気さくで謙虚な姿勢の方でした。
学術畑の方なので、本作も学術的で難しいのか…と思えば、あにはからんや。
きちんとした史実に基づき、書かれているのでしょうけれど、小説としてとても面白く、グイグイ引き込まれました。

遣隋使、遣唐使は危険苦難が多く、生きて帰れなかった遣唐使(阿倍仲麻呂を代表として)も多かったことは、中学の社会でも学び、知識としては知っていたけれど、その航海がどれだけ困難を極め、帰朝できることがどれだけ幸せなことなのかが、身に沁みてわかる。

過年の平安遷都1300年祭の折、復元展示された遣唐使船に乗船したけれど、これだけの小さな船で、まぁ、と思った懸念に加え、そこに想像を絶する人品を積載して出航したことなど、最初からハラハラのしっぱなし。
また、はるか天平の昔に、国使を海外に遣った大和朝廷の勇断、そしてその時代既に大国を成していた中華の先進性、国際性には、世界史で学んだ当時以上に感慨を深くした。

向こうとメールで毎日やり取りができる現代でも、ツレアイの海外出張中は、帰ってくるまで(少なくとも飛行機が成田もしくは関空に着くまで)は、心のどこかに小さな不安が宿っているけれど、遠く天平の時代、夫息子をはるか唐に遣る妻母の心持はいかばかりか、と、それも強い共感を持って読了。

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