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宮下 奈都 『太陽のパスタ、豆のスープ』

太陽のパスタ、豆のスープ

著者:宮下 奈都

太陽のパスタ、豆のスープ

読んだきっかけ:宮下 奈都の作品を検索して。

感想:『再生』の物語、第二弾。
内容を知ってて借りたわけではないのだけれど、「愛するものを亡くした悲しみ」「家族の絆を喪った哀しみ」からの再生の物語を読んだ後に読んだこの作品は「破談〜愛と疑いもしなかった幸せを喪った〜」からの再生のお話。

”こころの時代”と言われる現代社会。
頑張りすぎないこと、そして、”食べる”ことが命をつなぐ・・・・というごく当たり前のことがすごぉ〜〜〜くクローズアップされて(その”当たり前”が困難な摂食障害なんかがこころのサインとして注目されるようになったからなんだろうな)「食育」なんて言葉ももてはやされている現代社会。
小説は時代を映す鏡とは本当だ。
そんなことが小説のテーマになる時代、、、、それが”こころの時代”である現代。。。

『よろこびの歌』と本書と、2作品しか読んでいなくて、作者は若い方なんだろうな…と思っていたら、アタシといくつも違わない40代の方。(って、もしかしたら『よろこびの歌』のレビューでも書いたかも…)
若い感性に寄り添う能力の高い方なんだな。。。。


 自分探しなんかするつもりはない。自分を探したって始まらない。私には何もないんだから。探すんじゃなくて、新しく付け加えるのだ。そうしてなりたい自分になる。

 私には何もないと発見できたこと。その上で前向きになれたこと。


”自分探し”
バブルの頃にものすごく流行ったよなぁ。
現代の若者は、もう自分探しをしないんだろうか。
時代のせいで、随分若い人が「老成」している、というか、早く大人になっている気はするんだけど、上記の引用部分のような境地って、アタシはほんの十年ほど前に辿り着いた。人の親になってから・・・・。
それが、今の若い人の”当たり前”になっているとしたら、やっぱり今の若い人はすごく老成しているというか、バブルの頃はみんながものすごいガキだったのか…、いや、バブル関係なく、単にアタシがものすごいガキだったのか…


こころの振れ幅が小さくて良い、ゆるやかに喜び、そっと悲しむような穏やかな毎日を求めたい…っていうのも、バブル期にはあり得なかった。
でも、アタシは『24時間戦えますか』なんてフレーズや『やりガイ』なんていうトンがった変な貝殻背負って生きるより、こころの振れ幅小さく、穏やかにこつこつと毎日を重ねていきたい…と思う。

だから、こういう非drasticな小説は好きだなぁ。。。。

”生きていくため”に必要なことを淡々と、そしてこつこつと積み上げるってこと、生活だけでなく、仕事だってそう。
そうだよね、そういうことを大切にしたいよね、、、、と満ち足りた気持ちで読み終えた。

おすすめポイント:自分に自信が持てないとき、
「ふつう」な自分がイケてないように思えるときに。。。

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