« 『奇跡』 | トップページ | 竹下 研三 『ことばでつまずく子どもたち―話す・読む・書くの脳科学』 »

宮下 奈都 『メロディ・フェア』

メロディ・フェア (文芸)

著者:宮下 奈都

メロディ・フェア (文芸)

読んだきっかけ:宮下奈都つながりで。

感想:アタシは化粧することにあまり興味や関心がなく、主人公の妹珠美のように
「人間は内面で勝負!外見をあれこれいじるのって内面を磨かなかったり内面に自信がないことの裏返し」だと思ってきたけど
そこには、もちろん自分の容姿に対するコンプレックスはあるけど、珠美のように強く囚われていたわけでなく、単に面倒がりなだけ、のよう・・・・

純粋に”人を綺麗にしてあげたい”という強い気持ちから数年前にメイクアップアーティストの勉強を始め、資格を取った友人がいて、「華音さん、お化粧映えする顔立ちなんだから、きちんとメイクすれば印象変わるよ」と言われ、何度かメイクしてもらっているにもかかわらず、自分で時間を使って化粧するのはなんとも億劫で・・・・

だから、メイクする、しないにここまでこだわる人もいるんだな〜って思いながら読んだけど、でも、アタシみたいに”綺麗になること”を億劫がる女性がごく少数派なのであって、ほとんどの女性は綺麗になることに様々な気持ちの揺れがあるんだろうな。。。

この著者、普通の人が普通にひっかかる些細なことを丁寧に作品化する能力に長けてるなぁ・・・・
だから、万人受けするのだろうな。
しかし、それだけじゃない・・・・


そのままでいいかどうかは、誰かに決めてもらうことじゃない。自分でそう思えるかどうかが鍵なのだ。いいところも悪いところも認めて、がんばっているところもうまくいかないところもみんなひっくるめて、そのままでいい、と自分が思えるかどうか。
私はとてもそんな場所にはいない。そのままでいという言葉を信じていいのは、もっとがんばっているひとだけだろう。そこまで行きたい。行こう、と思う。

そのままでいい、と言うにも言われるにも、勇気がいる。そのままでいいっていうのは前に進まなくていいってことじゃなく、がんばってるそのままでいいってこと。


というような、本当に普遍の真理を突くような表現があり、すごく心にしみる文章なのだ。


昔からアタシがこだわっていた「ありのまま」ということ。
そして「ありのまま」を思いっきり否定され、「ありのまま」を壊すことに腐心し、そして辿り着いた「ありのまま」は壊せっこないのだから、「ありのまま」に自分自身が肯定的に向き合っていくしかないのだ…ということ。
そして、そこに思い至ってからの自分自身が、自分のことも身内のことも他人のこともとても穏やかにみつめ、受け入れることができるようになったこと。
そんな自分の七転八倒を思い起こし、笑みがこぼれるような1冊でした。

おすすめポイント:お化粧するのが好きな人には、本当におススメ。
「ありのまま」の自分を探そうともがいてる人にも、すっと心に沁みていくと思う・・・

人は自分で苦しみや迷いを乗り越える力を誰もが持っている。
もちろん誰かの力を借りることが必要なときはあるけれど・・・・・
それを素直に受け入れられるような1冊でした。

« 『奇跡』 | トップページ | 竹下 研三 『ことばでつまずく子どもたち―話す・読む・書くの脳科学』 »

観た・聴いた・読んだ(映画・DVD・CD・読書レビュー)」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« 『奇跡』 | トップページ | 竹下 研三 『ことばでつまずく子どもたち―話す・読む・書くの脳科学』 »

2016年9月
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30  
フォト
無料ブログはココログ

ブログパーツ

  • 簡単1分ヨガ!!
  • Twitter
  • 大好き♡久文先生
    ヨガインストラクター 久文 明子 SIZE=130px×220px
  • 布絵本
  • グリーンリボン お天気