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小林 哲夫 『東大合格高校盛衰史』

41h67ruvefl__sl500_aa240_ 新聞の書評だか新刊案内だかで知り、多分載っているであろう出身校がどんな風に分析されているかという興味本位で図書館にリクエスト

1949年新制東京大学の入試から2009年まで
1年ごとに高校別合格者ランキングが表で列記され、そこにその年度、時代ごとの社会情勢などを加味した解説が為されている『東大合格校の歴史』の章と
東大合格校を各都道府県内でランク付けし、都道府県ごとの教育風土や文化を考察した『全国から東大へ』の章
そして、進学女子校や全国にあまたある宗教校のなかの進学校、成績以外でも突出することを目指す”文武両道校”など、客観的な”情報”として、とても丁寧で面白かった


ランクや合格者数、つまり“数”はどうでもいい(アタシはもともと”数”には興味のない人間)
だから、ランク表よりは文章の方を精読したのだけれど
ん~~~、情報収集はなかなかに緻密で素晴らしいけれど
都道府県別に分析するには、京都に膳所高校が入っていたり、鳥取の”頭脳流出”者(灘高進学者)に城崎町(現豊岡市~城崎も豊岡も兵庫県である)出身者が取り上げられていたり
アタシが詳しい近畿圏だけでもこれだけあるのだから、他の地方でも同じような”勘違い”があるやもしれず、緻密さに欠ける感は否めないし
限られた字数にまとめるという制約の為か、文章に整合性がなく、「んん??」な文章が散見された

そんな文章の中に
「70年代のマンガ『愛と誠』の花園実業高校、80年代の『ビーパップハいスクール』の愛徳高校、90年代の『クローズ』の鈴蘭男子校を彷彿させるものがあったが受験校へ生まれ変わる。さびしさを感じる。」
なんて著者の”感慨”が滲み出ていて、結構笑える

ランク表や県別の東大合格校の中には、「桜蔭」「横浜翠蘭」「栄光学園」「鶴丸」「大分舞鶴」「岡山大安寺」「都立西」「県立千葉」「松本深志」「県岐阜」「浜北」「広大附属」など
学生時代の学友たちや、所属していたW大のサークルのメンバー達の出身校などが見受けられて
本当に懐かしく
特に、アタシが大学に入学した年の前後は桜蔭高校の東大合格者が群を抜いていたそうで、とってもユニークで飄々としていながらもすごく優秀だった友人のあの優秀さのわけがすとんと腑に落ちた

東大合格者の数は、学区制や入試制度など、教育制度の変化や
各高校の受験への様々な取り組みという環境要因に大きく影響を受ける
つまりは、当たり前のことだけれど
難関校合格率っていうのは、如何に優秀な生徒が集まっているか、ということと、集めた学生に”どのように”与えるか・・・ということに掛かっているのだな・・・・と

ただ、母体となる生徒数の違いがあるので、一概に”合格者数”だけで受験の成功の是非は問えないし
一握りあるいは何割かの東大合格者を出す高校が、総じて他の学生もボトムアップしているのか、あるいは一部の精鋭が伸びるやり方で、やる気や自信を喪失してしまっている生徒がその何倍もいるのか
子どもの進学を考える時には
その個々人に応じた
ひとつひとつの”進学校”の精選が必要だから
多くの親御さんが本書の掲げるランク表だけを鵜呑みにしてしまっちゃぁ、マズいんじゃないか??ってなことは(うちにはまったくカンケーはないので)老婆心ながら思ったり。。。

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